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活用事例

顧客オンボーディング

申込から承認済みアカウントまで、スクリーニングのワークフローを段階ごとに追います。各段階で何が走り、一致がキューに何をするか、エスカレーションが必要な場面で判断がどこに置かれるかを説明します。

最終更新

テーブルを挟んで2人の顧客と書類を確認するアドバイザー

オンボーディングの流れ

何が走り、誰が判断するか

  1. 自動処理収集氏名、生年月日、管轄区域、法人情報
  2. 自動処理確認申込者が本人であることを突き止めます。
  3. 自動処理スクリーニング制裁、PEP、ネガティブ情報を一度で確認します。
  4. 人の判断一致の解消アナリストが候補ごとに、解消、エスカレーション、確定を判断します。
  5. 人の判断格付けと意思決定リスク格付けを記録し、承認、エスカレーション、不承認を決めます。
  6. 自動処理引き継ぎ継続的モニタリングへ登録します。
2 人の判断4 自動処理
作業は自動レーンを二度離れます。どちらも、人が証拠を比較して判断する必要があるためで、規則を適用するだけでは済みません。この2点以外に人のレビューを足すと、オンボーディングは遅くなり、結果は良くなりません。逆にどちらかを省くと、証拠を見ていない人が判断することになります。

オンボーディングのスクリーニングは、決まった場所で失敗します。そしてそのほぼ全ては、スクリーニングそのものではなく周りで起きます。誰も確認していない身元に対して照合が走る時、三つのデータ情報源が三つのレビュー列を作る時、リスク格付けが記録されず暗黙になる時、承認された顧客がモニタリングに登録されず、登録した日の一度だけ確認されたきりになる時、失敗が起きます。

各段階が次に何を渡すか

上の図は順序と判断者を示しています。運用で重要なのは、各段階が何を次の段階へ渡すかです。誤った成果物を作る段階は、自分で失敗するのではなく、後続の段階を壊します。

段階生み出すものそれがない場合に壊れるもの
収集氏名、生年月日、管轄区域、法人情報不完全な身元に照合するため、候補を解消できない
確認確定した身元、または不受理となった申込それ以降の結果が顧客ではなく文字列を記述する
スクリーニング問題なし、または一致の候補が一件以上解消すべき対象がなく、確認した記録も残らない
一致の解消解消、エスカレーション、一致の確定証拠のないまま、承認する誰かが判断を引き受ける
格付けと意思決定承認・エスカレーション・不承認と、記録された格付けモニタリングが適用すべきリスク帯がなく、全員が同一扱いになる
引き継ぎ継続的に確認され続ける顧客統制が一度きりの関門となり、名簿が音もなく老朽化する

確認がスクリーニングより前である理由

申込が入力した名前を照合しても、得られるのは人物ではなく文字列に関する結果です。申込者が誰かを騙っているなら、問題なしという結果は害になります。確認されていない人物について、文書化された誤った確証をファイルに置いてしまうためです。

先に確認すれば、以降の結果はすべて確定した身元に紐づきます。確認済みの属性、たとえば生年月日や管轄区域こそ、アナリストが誤検知を速く解消するために必要な情報なので、一致の件数も減ります。

コストは一致の解消にあります

候補の大半は誤検知で、通常はリスト掲載の人物と姓を共有するよくある名前です。スクリーニングの段階は速く安価です。解消はそうはいきません。識別子を人が比較し、結論に至った理由を記録する必要があるためです。

カバー範囲を減らさずにこのコストを下げる要素は三つあります。ベンダー既定値ではなく自社のリスク許容度に合わせた照合の閾値、解消済みの一致が後続のスキャンで再出現しないようホワイトリスト化、そしてレビュー画面で確認済みの身元情報を参照でき、候補を数秒で解消できることです。

誰も監査しない引き継ぎ

承認をもって終了だと感じられるため、継続的モニタリング への登録は最も暗黙にされがちです。暗黙にすると、やがて行われなくなり、誰も気付きません。目立って失敗するものがないためです。名簿はただ、各顧客が登録した日に一度ずつ確認された状態で老朽していきます。

登録を独自の記録を持つ明示的な段階にすることが、オンボーディングのスクリーニングを関門から統制に変えます。制裁リストは常に変化し、顧客側の行動も自社製品を通す取引もなくして、顧客の状態が変わり得ます。

他のワークフローとの位置関係

オンボーディングは最初のワークフローであって、プログラム全体ではありません。厳格な顧客管理はこの流れがエスカレーションした案件を扱い、継続的モニタリングは六段目の後のすべてを扱います。三段目のエンジンとデータについては PEP・制裁スクリーニング、ネガティブ情報スクリーニング、本人確認 を、エスカレーション後の流れは 厳格な顧客管理(EDD) を参照してください。

できること

収集

後続の段階が依存する本人情報を取得します。スクリーニングの結果は、照合に使った氏名、生年月日、管轄区域の質を超えられません。収集が不完全だと、誤った人物に対する確信度の高い一致が生まれます。

確認

照合する前に、申込者が本人であることを突き止めます。未確認の氏名をスクリーニングしても分かるのは、その氏名が問題なしというだけで、顧客が問題なしではありません。

スクリーニング

確認済みの身元を、制裁、PEP、ネガティブ情報のデータに一度で照らします。別々のレビュー列を生む三つの確認を分けて実行しません。

一致の解消

確信度と証拠を添えて、候補を判断まで持ち込みます。オンボーディングの時間が実際に使われるのはここで、誤検知が本当のコストになるのもここです。

格付けと意思決定

スクリーニングの結果をリスク格付けと、承認・エスカレーション・不承認の判断に変えます。格付けは結果から推測させるのではなく、記録として残します。

引き継ぎ

承認した顧客を継続的モニタリングに登録します。この段階が最も省略されやすく、省略すると生きた統制が一度きりの関門になります。

ハイライト

  • 確認をスクリーニングより前に行い、結果を推定ではなく確定した身元に紐づける
  • 制裁、PEP、ネガティブ情報を三本の並列列にせず、一つのレビュー列にまとめる
  • 判断の時点でリスク格付けを記録し、後から結果から読み取らない
  • 継続的モニタリングへの登録を、監査できる手順として明示する

FAQ

よくあるご質問

本人確認はスクリーニングの前と後、どちらに置きますか。
前です。未確認の氏名をスクリーニングしても、分かるのは氏名が問題なしという点だけで、顧客が問題なしではありません。申込者が誰かを騙っているなら、問題なしという結果は、無結果よりも悪くなります。確認されていない人物について、文書化された誤った確証がファイルに残るためです。
制裁やPEPの登録情報に一致した申込者は、どうなりますか。
直ちに不承認にはせず、一致の解消に進みます。一致の大半は同名による誤検知です。アナリストが生年月日、管轄区域、その他の識別子で候補と登録情報を比較し、解消、厳格な顧客管理へのエスカレーション、確定のいずれかを判断します。スクリーニングは問いを提起し、解消が答えを出します。
このワークフローで人が判断するのはどこですか。
2点です。一致の可能性がある候補を解消する判断と、リスク格付けが定まったあとの承認・エスカレーション・不承認の判断です。それ以外は自動化できます。他の場所に人のレビューを足すと、オンボーディングは遅くなるだけで、結果は改善しません。
最も省略されやすい段階はどこですか。
継続的モニタリングへの引き継ぎです。オンボーディング担当は承認を持って終了とみなすため、顧客は登録した日に一度だけ確認され、以後は確認されません。登録時に本当に問題なかった顧客も、何も行動せず、自社製品を通す取引もなく、数年後にリストへ載ることがあります。
グローバルのPEP・制裁スクリーニングページと何が違うのですか。
製品ページは、スクリーニングエンジンが何を実行し、どのデータに照らすかを扱います。このページは、その確認をオンボーディングのどこに置き、結果をどう扱い、誰が判断するかを扱います。

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